遺産を相続する場合、法定相続人を調査し、また、相続の対象となる財産を調査する必要があります。
■相続人(法定相続人)の調査
相続が開始されると、被相続人の財産は相続人全員の共有の財産となります。
また、遺産分割協議をする場合には、相続人全員の同意が必要となり、そのもとで遺産分割の効力が発生します。
仮に相続人の調査をしなかったり、一部の相続人に漏れがあったりして遺産分割協議が相続人全員によるものでなかった場合には、その協議は法的に無効となります。
したがって、相続開始後は速やかに相続人の調査を行う必要があります。
具体的には、被相続人の出生時から死亡に至るまでの連続した戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本を調査し、相続人を確定していきます。これらは、遺産分割協議成立後に、不動産や預貯金などの名義変更をする際にも必要となります。
■財産の調査
遺産を分割するには、前提として被相続人の財産の全体像を把握する必要があります。
預貯金について調査する場合には、預貯金通帳や預貯金証書、キャッシュカードなどを確認します。
また、各種金融機関で預貯金証明書や取引証明書を請求し、確認します。
不動産について調査する場合は、登記済権利書又は登記識別情報、固定資産税の課税通知書を確認します。
また、市区町村役場では名寄せ帳や固定資産評価証明書を、法務局では登記事項証明書を、それぞれ確認していきます。
その他、株式や投資信託などの金融商品を調査する場合には、取引口座の開設案内書や約款規定、取引報告書や運用報告書、取引残高報告書や利払い報告書、株式発行会社の事業報告書、株式発行会社の株主総会召集通知、国債など債券の保護預かり通帳などを確認します。
また、証券会社等で取引残高報告書や運用報告書を取得し、確認します。
これらを全て確認し、財産の調査は終了します。
なお、調査後は財産目録を作成しておくと、遺産分割の際にスムーズに協議を進めることができます。
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相続人調査
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